

施工編
- ヒンジゾーンはどの範囲を指しますか?
- 一般的に、梁は柱面から梁成倍の範囲、柱は基礎梁に接続する柱脚から有効階高の1/4の範囲、柱頭にヒンジが発生する場合は柱頭から有効階高の1/4の範囲と考えられています。ただし、靭性型の構造設計を行っている場合は柱・梁共に端部の部材成の1.5倍の範囲とされています。
- 受入検査はどのように行うと良いですか?
- CB工法は裏当てが外れる工法ですので、外観検査と抜き取りによる超音波探傷検査または引張試験を行うことで継手の性能を確認できます。継手性能判定基準は、強度により確認するようになっていますので、外観検査と引張試験の組み合わせによる検査にて行うのが良いと言えます。
- 強風の場合、ガスフードをかぶせるのでしょうか?
- 強風の場合は防風処置を行います。防風の方法は施工状況に応じて様々な方法がとられます。
- ガスフード付きの方が、溶接環境は良くなるでしょうか?
- 必ずしも溶接環境が良くなるとは限りません。フードを付けると溶接作業がやりにくくなるので、風速2~3mではフードをつけません。
- 芯ずれの確認はいつ行うのでしょうか?
- 芯ずれ・食い違いの調整できるジグで施工する例が多く溶接前にしっかりと固定し調整しますので芯ずれの可能性はほとんどありません。溶接後に確認し、芯ずれが規定値を超える場合は切り取って再溶接です。
- SB工方等では裏当て材が残ると外観検査ができませんが、そのことについては、どう考えていますか?
- 見えないことによる不安感がつきまとうと考えます。鋼板裏当ては溶接後、溶接部に溶着し、外観検査ができません。
この方法はお勧めできません。CB工法をお使いください。
- 超音波検査は何走査法を用いるのでしょうか?
- 2探触子法で検査を行うのが一般的です。
- 現場での作業において、開先の調整は必要なのでしょうか?
- 溶接施工が可能であれば調整の必要はありません。開先間隔は標準値(5~10mm)をお勧めします。5mm以下では溶着不良ができやすく、10mm以上では作業性が悪くなります。指針に表示している開先間隔は評価時の試験変数であり、実施工においての限界許容差と考えてください。
- 作業時にシート養生などはしないのでしょうか?
- 強風時にはシート養生をお勧めします。
- 溶接ワイヤは一カ所でどのくらい使用するのでしょうか?
- 鉄筋径で異なります。D25、ルートギャップ7mmで1.2φワイヤ4~5m程度です。
- ねじ鉄筋と異形鉄筋をつなぐことについては可能なのでしょうか?また、何か検証は行っているのでしょうか?
- 共にJIS規格の鉄筋なので全く問題有りません。多くの工事で使用されています。断面形状に若干の差異があるので、その点は施工上留意して行うよう指導しています。
- リブを揃える必要はあるのでしょうか?
- リブをそろえる必要はありません。
- 清掃など、溶接後の処理はどうしているのでしょうか?
- CBセラミックスを散乱しないように清掃します。
- 上向きでの作業はあるのでしょうか?
- 上向きの作業は行いません。
- どの程度の作業スペースが必要でしょうか?
- 固定治具を取り付ける必要があるため、溶接部より両側200~300mmの空きが必要となります。
詳細は、「技術情報」>>「CB工法における作業スペースについて」をご覧ください。
補修作業等の狭い場所での作業については、各溶接作業者との協議の元で行ってください。
- 継手位置に制限は有りますか?
- あります。設計ルートにより異なりますが、梁端部等ヒンジが発生する位置での接合は出来ません。ヒンジ発生位置は構造設計者に確認してください。
- 端面処理はどうやっているのでしょうか?
- 端面処理はグラインダーです。鉄筋断面が変形している場合はカッター等で切断することもあります。
- 鉄筋径の相違する場合は施工可能でしょうか?(裏当て材など)
- 太径側のCBを使用し、2サイズ違いまで十分作業ができます。
- 雨や雪の場合はどうするのでしょうか?
- 雨、雪の場合は作業を行いません。